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【詳細ノート・ムーミンハウスの配線 =全ページの内容= クリックするとそのページに移動します】
★ はじめに
★ 配線計画を立てる
★ 模擬配線をしてみる(1) 〜ターミナルと配線ダクトの設置〜
★ 模擬配線をしてみる(2) 〜キッチン天井灯と階段壁灯の取り付け〜
★ 模擬配線をしてみる(3) 〜シャンデリア・フロアスタンド・テーブルランプの取り付け〜
★ 配線用のパーツ
ムーミンハウス1階のキッチンに天井灯をつけます。取り付け自体はそれほど難しくはないのですが、特に留意すべき点があります。それはライトをまっすぐに(垂直に)下げることと修理時簡単に外せるようにしておくことです。
天井灯はまっすぐに下がっていないと不自然です。重さのあるシャンデリアなどはコードだけでもまっすぐ吊り下げられますが、軽い天井灯だと曲がったままになってしまうことがあります。その場合はパイプを使って吊り下げるとまっすぐになります。
また修理時などに簡単に取り外せるようにしておくこと、微妙な傾きを調整できるようにしておくことも必要です。その方策として天井灯の上部に「アンカー」という真ちゅう線を出しました。これだけで天井灯の付け外しや傾き調整がずい分と楽になります。あとは本文をご覧ください。
(1) 軽い天井灯をコードだけで吊り下げるとこのように曲がってしまうことがあります。
(2) この天井灯はアルミパイプで吊り下げるようにし、さらに真ちゅう線のアンカー(矢印)を上部に1センチほど出しています。
(3) キッチンの太い梁の中央あたりに天井灯を取り付けます。ルーターで取り付け位置に1ミリ径の孔を開けます。
(4) この孔がアンカーの差込み孔となります。孔の後ろにコードを逃がすためのミゾ(矢印)を切っておきます。
(5) 真ちゅう線の先端に接着剤を少量つけて孔に差し込み、コードを後方に逃します。
(6) この例は極端ですがアルミパイプだけだと垂直に下がらない場合があります。
(7) アンカーが真ちゅう線なので傾きを微調整することができます。
(8) まっすぐになりました。完成後も微調整可能でライトを外すのも割合簡単です。
次は天井灯のコードをうまく隠しながら配線ダクトまで引っ張っていきます。
天井灯のコードを隠すためには本来はパイプ配線(天井裏にストローなどを埋め込む)をするのですが、ムーミンハウスは天井板が薄いためにそれができません。ここではストローを梁の裏に隠す方法を使いました。
(1) ストローを1〜2センチにカットします。ここでは2本カットしました。
(2) ストローに両面テープを巻きつけます。
(3) ライトのコードをストローに通します。
(4) ストローの一つを梁の裏側に付けます。梁の裏側が見えない場合でも手探りでできる作業です。
(5) ダミー壁には切り込みを入れておきます。梁を通すための大きな切り込みとコード(ストロー)を通す小さな切り込み(矢印)です。
(6) 二つ目のストローはこのようにダミー壁の小さい切り込みに留めます。この二つ目のストローは無い方がやりやすいかもしれません。
(7) ダミー壁をはめ戻します。キッチン側から見るとこんな感じです。コードは全く見えなくなります。
(8) こちらは配線ダクト側から見たところです。
(9) コードを中継ターミナルにつないで点灯させました。
(10) マスキングテープなどで押さえておくとコードがたるまないように固定できます。ライトの名前がわかるように書いておきます。
(11) キッチン側から見たところ。コードが露出せずスッキリしています。
実際にライトを取り付けてみると細かい問題がいくつも出てきます。
【アルミパイプ】
天井灯をまっすぐに吊り下げるためのパーツです。この例では外径2ミリ内径1.5ミリのパイプを2センチ長にカットしたものを使いました。極細コード2本とアンカーの真ちゅう線がちょうど通るぐらいの太さです。
【真ちゅう線】
ここでは0.9ミリ径の真ちゅう線を使いました。長さ3センチぐらいに切ってパイプの中で止まるところまで差し込み(無理に差し込むとコードが切れます)、上部に1センチほど出たところでカットします。あとは本文通りです。
【ストロー配線】
ムーミンハウスの梁の太さが約1センチあるのでストローで隠し配線できましたが、梁がないところでは他の方法(天井裏に長いストローを埋め込むなど)を考えなければいけません。ただムーミンハウスでは天井板の厚みが十分ではないのでできるだけ太い梁に天井灯をつけるようにします。場所はある程度制限されますがそれほど違和感はないだろうと思います。
ダミー壁を通すのにもストローを使いましたが、この後壁灯のコードを通す段になって邪魔になることがわかりました。ダミー壁にはコード通し用の切り込みさえあれば十分だと思います。
【コードの長さ】
ライトのコード長さはどれだけあればいいかというと、中継ターミナルまでの長さプラス10〜15センチというところでしょうか。ギリギリの長さにしてしまうと中継ターミナルへのつけ外しがやりにくくなります。
実際にコードをつけ外しするときは中継ターミナルを配線ダクトからいったん外し、手前に取り出した状態でやる方が楽です。とはいえあまり長すぎると配線ダクトの中がゴチャゴチャになってしまいます。
【メモつけ】
ターミナルに差し込むコードが増えるとどのライトの分かわからなくなります。その予防策です。
ライトは必ず切れます。LEDでも早い遅いの違いはありますが、必ず切れると考えておくべきですしモノによっては驚くほど早く劣化してきます。ですからライト(または電球)の取り替えがなるべく容易にできるようにしておかなければいけません。
ここで紹介したやり方で行えば取り替えるときも問題はないと思います。天井板を取り付けた後でやるとすると梁への孔開けとコード通しのミゾ切りがちょっとやりにくいかもしれませんが十分できるはずです。コードを通したストローをつけるのは梁裏の狭い場所ですが簡単な作業なので手探りでも容易にできると思います。
1階の階段上り口上部に壁灯をつけ、コードを配線ダクトまで引っ張ります。コードをどうやって隠せるかが模擬配線のポイントになります。
(1) キットで作った壁灯を取り付けることにします。
(2) 階段上り口上部に取り付けます。予定位置にマークします。
(3) コードを通す孔を開けます。裏側はキッチンですがコードは後で隠せます。
(4) 壁灯のコードを通していきます。
(5) キッチン側にコードが出ました。
(6) コードを少し引っ張り気味にしながらマスキングテープで押さえます。これで壁灯が固定されます。
(7) ダミー壁をいったん外し天井灯のコードと一緒にストローに通します。このストローはない方が良さそうです。
(8) 配線ダクト内側にコードを出し中継ターミナルにつなぎます。中継ターミナルを外して作業する方が楽です。
(9) 露出したコードとマスキングテープを隠すためダミーの戸棚を簡易固定(両面テープなどで)します。
(10) 扉を付けておけばきれいに隠れます。
(11) 壁灯を点灯します。
(12) 玄関付近から見るとこんな感じです。
【コード隠しの可否が壁灯の位置を制限】
壁灯は取り付け位置の制限が多いライトです。つけたいと思った場所の裏側が目に触れないところであればコードを裏側に出しても構わないでしょうし、壁に十分な厚みがあればパイプ(ストロー)を埋め込んで隠し配線できるのですが、そうでない場所であれば(階段の上り口がそのケースです)裏側の部屋にコードを出すかコードを埋め込んでしまうしかありません。
この例ではコードを裏側(キッチン側)に出してダミー戸棚で隠す方法を採りました。もしコードを露出させたくないということで壁の中に埋め込んだりするとライトが切れたときには修理できなくなります。切れたままのライトを飾っておくことになってしまいます。
【ダミー壁のストロー】
天井灯の方にも書きましたが、ダミー壁に乗せたストローはない方がいいというのが模擬配線をやってみた後の結論です。
【ダミーの戸棚】
ダミーの戸棚を作るのはそう難しくないと思います。ただ接着はせずに両面テープで貼り付ける程度にしておいた方が後々の作業が楽です。このような戸棚は2Fのバスルームにもつけられます。
【壁灯の位置】
この例では玄関から見たときのバランスを考えて壁灯の位置を決めましたが、もう少し左上でもいいかもしれません。外壁を取り付けたときに窓の外から見える方がいいような気がします(この位置でも見えるかもしれませんが)。
特に問題はないと思われます。壁灯自体壁に接着していないので取り外すときに壁を傷める恐れもありません。
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