画像をクリックすると拡大画像が別に開きます(案内ページの画像を除く)。

アダプターの容量(ライト何個まで点けられるか)

● ACアダプターの容量(最大電流)とは何か

QT5002ACアダプターの容量とはその機器1個でどれだけ電流を流せるか、つまりどれだけライトを点けられるのかを示すものです。最大電流と呼ぶこともあります。単位はA(アンペア)またはmA(ミリアンペア)で1A=1000mAです。

当サイトで販売しているACアダプターには容量1A、2A及び4Aのものがあります。

● ライト何個までつけられるか

QT5121ある程度長時間点灯させるという前提で言えば、容量1Aにつき電球13個まで点けられます。容量2Aのものなら26個となります。右写真は容量1AのACアダプターで配線した作品(使用電球12個)です。

実際には電球の種類によって使用電流は違うので厳密には13個とならない場合もあるのですが、特別に明るい電球を多く使っていない限りこの簡便的計算で間に合います。

● 数えるのは「電球」の数

QT2061電球13個まで点けられると書きましたが、数えるのは「電球」の数であって「ライト」の数ではありません。

例えば右写真のシャンデリアのように電球が5個付いていれば1個ではなく5個と数えます。

● 13個という計算の根拠は

QT5511細かい話になりますが一応計算の根拠を説明しておきます。

この計算は12V用GOWサイズの麦球(右写真)を基準としています。この麦球を1個点けると約60mAの電流が流れます。

この麦球を16個つけたとき60x16=960mAの電流が流れます。容量1A(1000mA)のACアダプターの容量をわずかに下回ります。

それなら限度は13個ではなく16個ではないかと思われるかもしれませんが、16個点けるとACアダプターはほぼ全力で働くことになり、寿命を縮めてしまうこととなります。

そこで通常は容量の80%程度つまり800mAまでに抑えることをお奨めしているのです。したがって結論として麦球13個(60mAx13=780mA)までということになります。

通常ドールハウスの照明に使われている電球のほとんどは使用電流40〜80mAです。平均すれば60mAあるいはそれ以下だろうというのがこの麦球を基準電球とする理由です。

● 13個という簡便法が当てはまらないもの

非常に明るい電球には使用電流が60mAを大きく超えるものもあります。商品説明書などで使用電流を確認できればいいのですが、それができないときはテスターで使用電流を測定しなければいけません。

しかし実際にはそれも無理でしょうから、特に明るい電球を使うときは13個という基準を下げるしかありません。13個の計算が当てはまらない電球の例をいくつか挙げておきます。

QT5531(1) E5ネジ球ナツメ型(品番QT5531、写真右)は使用電流110mAで麦球2個分に当たります。

(2) LED(使用電流20mA)は麦球の3分の1程度の使用電流です。麦球1/3個と数えてもいいですし、麦球の3倍までつけられると考えることもできます。LEDだけであれば、1A当たり40個までつけられることになります。

CK1020-1(3) イルミネーションは非常に特殊です。当工房で販売しているイルミネーション(写真右)の使用電流は12球タイプで1セット当たり120mA、つまり麦球にして2個分です。電球は12個もついていますが使用電流はわずか麦球2個分なのです。

これはイルミネーションは電球を直列つなぎにしているため、使用電流の計算が単純な足し算にならないからです。イルミネーションはタイプによって使用電流が違いますので商品説明書などで確認する必要があります。

 

【点けられる電球数(ACアダプターの容量の80%を限度とした場合)】

ACアダプターの容量↓

長時間点灯できる電球数
(GOWサイズの麦球基準)

1A(1000mA) 13
2A(2000mA) 26

 

● ACアダプターとターミナルの容量は違ってもよいか?

例えば容量1AのACアダプターと容量2Aの簡易ターミナルを組み合わせて使用しても大丈夫でしょうか?答えはノーです。直ちにトラブルが生じるわけではありませんが、潜在的な危険が残ります。

2Aの簡易ターミナルは2Aのヒューズが組み込んであります。このヒューズは使用電流が2Aを超えた場合に切れてそれ以後電気が流れなくなります。それによってACアダプターを保護しているわけです。

ところがこのときACアダプターが1Aのものだと、使用電流が1Aを超えたときにヒューズにはまだ余裕があるのにACアダプターの方が先に切れて(壊れて)しまうことがあるのです。ですから2Aの簡易ターミナルは2AのACアダプターと組み合わせて置かなければいけません。

QT5651では逆に2AのACアダプターと1Aの簡易ターミナルの組み合わせではどうでしょうか?

この場合も直ちにトラブルが起きるわけではありませんが、使用電流が1Aを超えた場合簡易ターミナルのヒューズが切れてしまいます。つまりACアダプターの容量(2A)が半分しか使えないこととなります。(右写真は1Aのヒューズの容量表示)

配線をするときは「何アンペアのアダプター(簡易ターミナル)を使っているか」ということをわかるようにしておかなければいけません。

 

● ヒューズの話

ヒューズの役割や特性については別の機会にご説明します。

★ このコンテンツはホームページ「ミニチュアライトの世界(mini-light.jp)」の一部です★

↓↓↓ 【詳細ノート・配線の技術】 ページ一覧 ↓↓↓

画像かタイトルをクリックするとそのページに移動(同一ウインドウ)します。

【ドールハウス全体の配線方法について】

簡易ターミナルを使った配線方法については照明教室 > 簡単な配線方法で解説しています。

QT5285
【概要】欧米でよく行われている銅テープ配線のやり方を解説します。簡易ターミナル配線と銅テープ配線をマスターすれば技術的にはほぼ完璧です。
【関連商品】銅テープ(QT5285)、銅テープ用接続コード(QT5287)
QT5002
【概要】1AのACアダプター1個で電球13個まで点けられます。しかしライトによって例外もあるので注意が必要です。計算の根拠と注意点(例外)を解説します。
QT5224
【概要】1Fと2Fなどを分離できるドールハウスに配線するときは子ターミナルを使って配線しておくと分離(移動)がやりやすくなります。
【関連商品】子ターミナル(QT5224)
  
【特殊な配線パーツの使い方/特長】
QT5681
【概要】LEDソケットを使えば砲弾型LEDを簡単に接続できます。着脱・取替えも非常に簡単になります。
【関連商品】LEDソケット(QT5681)
QT5265
【概要】ACアダプターでも乾電池でも使えるようにしておきたいときは2電源対応ターミナルを使えば簡単に切り替えできます。
【関連商品】2電源対応ネジ式ターミナル(QT5265)(販売休止中)
QT5271
【概要】ボタン操作だけでこのターミナルにつないでいるライトを暗くしたり点滅させたりすることができます。
【関連商品】調光器付き簡易ターミナル(QT5271、QT5275)
QT5292
【概要】プラグ式ターミナルはメーカー出荷時は裸コード(先端切放し)ですがDCジャックをつけてACアダプターとワンタッチで接続できるようにしました。
【関連商品】プラグ式ターミナル(CK1008-4、QT5291)
CK1003
【概要】1/12サイズのコンセント・プラグです。取り付けしやすいように追加したパーツの使い方/注意点を解説します。
【関連商品】極小コンセント(CK1003)、極小プラグ(CK1004)
CK800
【概要】天井灯をワンタッチでつけ外しできるパーツです。当工房で追加したパーツもあるのでその使い方/注意点を解説します。
【関連商品】天井灯用キャノピー(CK800)
  
【ライト(完成品)類関連 商品詳細/取り付け方】
QT2431
【概要】当工房オリジナルのLED蛍光灯パネルをドールハウスの天井に取り付ける方法を解説します。厚みがあるので天井裏に少々スペースが必要です。
【関連商品】LED蛍光灯パネル(QT2431)
QT2432
【概要】当工房オリジナルのLED蛍光灯パネルをドールハウスの天井に取り付ける方法を解説します。薄型なので天井裏のスペースがなくても大丈夫です。
【関連商品】LED蛍光灯パネル(QT2432)(販売休止中)
QT3671
【概要】ダウンライトはキット状での販売となります。天井への取り付け、固定方法を解説します。
【関連商品】LEDダウンライト(QT3671)
  
【安全上の注意事項】
CK1010-29
【概要】この電球を使用しているライトは本体の金属部分にも電気が流れるのでショートしないように注意が必要です。
【関連商品】炎型ネジ球(CK1010-29)および炎型ネジ球を使用しているライト全般
  
【その他】
QT4921

【概要】かつてデアゴスティーニ社から発売されていた「和風ドールズハウス(和風旅館)」の照明・配線方法について解説しています。「和風ドールズハウス」はキット商品ですが、照明・配線パーツは一切含まれていません。そのため照明・配線は全て自作することとなります。

「オープンギャラリー」のページに照明をつけた作品が載っていますのでそちらも参考にしてください。

【注意事項】この資料は旧サイト(2014年12月まで公開)のページを当時の内容のままPDFにしたものです。現在は販売していない商品や価格の異なるものが載っている場合もありますのでご注意ください。