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ACアダプターの容量とはその機器1個でどれだけ電流を流せるか、つまりどれだけライトを点けられるのかを示すものです。最大電流と呼ぶこともあります。単位はA(アンペア)またはmA(ミリアンペア)で1A=1000mAです。
当サイトで販売しているACアダプターには容量1A、2A及び4Aのものがあります。
ある程度長時間点灯させるという前提で言えば、容量1Aにつき電球13個まで点けられます。容量2Aのものなら26個となります。右写真は容量1AのACアダプターで配線した作品(使用電球12個)です。
実際には電球の種類によって使用電流は違うので厳密には13個とならない場合もあるのですが、特別に明るい電球を多く使っていない限りこの簡便的計算で間に合います。
電球13個まで点けられると書きましたが、数えるのは「電球」の数であって「ライト」の数ではありません。
例えば右写真のシャンデリアのように電球が5個付いていれば1個ではなく5個と数えます。
細かい話になりますが一応計算の根拠を説明しておきます。
この計算は12V用GOWサイズの麦球(右写真)を基準としています。この麦球を1個点けると約60mAの電流が流れます。
この麦球を16個つけたとき60x16=960mAの電流が流れます。容量1A(1000mA)のACアダプターの容量をわずかに下回ります。
それなら限度は13個ではなく16個ではないかと思われるかもしれませんが、16個点けるとACアダプターはほぼ全力で働くことになり、寿命を縮めてしまうこととなります。
そこで通常は容量の80%程度つまり800mAまでに抑えることをお奨めしているのです。したがって結論として麦球13個(60mAx13=780mA)までということになります。
通常ドールハウスの照明に使われている電球のほとんどは使用電流40〜80mAです。平均すれば60mAあるいはそれ以下だろうというのがこの麦球を基準電球とする理由です。
非常に明るい電球には使用電流が60mAを大きく超えるものもあります。商品説明書などで使用電流を確認できればいいのですが、それができないときはテスターで使用電流を測定しなければいけません。
しかし実際にはそれも無理でしょうから、特に明るい電球を使うときは13個という基準を下げるしかありません。13個の計算が当てはまらない電球の例をいくつか挙げておきます。
(1) E5ネジ球ナツメ型(品番QT5531、写真右)は使用電流110mAで麦球2個分に当たります。
(2) LED(使用電流20mA)は麦球の3分の1程度の使用電流です。麦球1/3個と数えてもいいですし、麦球の3倍までつけられると考えることもできます。LEDだけであれば、1A当たり40個までつけられることになります。
(3) イルミネーションは非常に特殊です。当工房で販売しているイルミネーション(写真右)の使用電流は12球タイプで1セット当たり120mA、つまり麦球にして2個分です。電球は12個もついていますが使用電流はわずか麦球2個分なのです。
これはイルミネーションは電球を直列つなぎにしているため、使用電流の計算が単純な足し算にならないからです。イルミネーションはタイプによって使用電流が違いますので商品説明書などで確認する必要があります。
【点けられる電球数(ACアダプターの容量の80%を限度とした場合)】
ACアダプターの容量↓ | 長時間点灯できる電球数 |
---|---|
1A(1000mA) | 13 |
2A(2000mA) | 26 |
例えば容量1AのACアダプターと容量2Aの簡易ターミナルを組み合わせて使用しても大丈夫でしょうか?答えはノーです。直ちにトラブルが生じるわけではありませんが、潜在的な危険が残ります。
2Aの簡易ターミナルは2Aのヒューズが組み込んであります。このヒューズは使用電流が2Aを超えた場合に切れてそれ以後電気が流れなくなります。それによってACアダプターを保護しているわけです。
ところがこのときACアダプターが1Aのものだと、使用電流が1Aを超えたときにヒューズにはまだ余裕があるのにACアダプターの方が先に切れて(壊れて)しまうことがあるのです。ですから2Aの簡易ターミナルは2AのACアダプターと組み合わせて置かなければいけません。
では逆に2AのACアダプターと1Aの簡易ターミナルの組み合わせではどうでしょうか?
この場合も直ちにトラブルが起きるわけではありませんが、使用電流が1Aを超えた場合簡易ターミナルのヒューズが切れてしまいます。つまりACアダプターの容量(2A)が半分しか使えないこととなります。(右写真は1Aのヒューズの容量表示)
配線をするときは「何アンペアのアダプター(簡易ターミナル)を使っているか」ということをわかるようにしておかなければいけません。
ヒューズの役割や特性については別の機会にご説明します。
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簡易ターミナルを使った配線方法については照明教室 > 簡単な配線方法で解説しています。
【概要】かつてデアゴスティーニ社から発売されていた「和風ドールズハウス(和風旅館)」の照明・配線方法について解説しています。「和風ドールズハウス」はキット商品ですが、照明・配線パーツは一切含まれていません。そのため照明・配線は全て自作することとなります。
「オープンギャラリー」のページに照明をつけた作品が載っていますのでそちらも参考にしてください。
【注意事項】この資料は旧サイト(2014年12月まで公開)のページを当時の内容のままPDFにしたものです。現在は販売していない商品や価格の異なるものが載っている場合もありますのでご注意ください。