【オープンギャラリー】 OG-010
和風ドールズハウス(週刊デアゴスティーニ)の室内灯

展示整理番号
OG-010
製作者
F. ono(東京都)
作品タイトル

和風ドールズハウス(週刊デアゴスティーニ)の室内灯

ジャンル
ドールハウス・オリジナルライト
OG010
スケール
約15〜18分の1
製作時期
2006年(製作途中)
展示開始
2006年11月
その他
画像ごとの解説は作者ご自身によるものですが一部管理人が補足しました。
 

【作品の紹介(by 製作者)】

週一でキットが送付されてきて、完成まで2年以上あるので、何かこだわる部分を決めて時間をかけて作成するということができました。初心者でも作り終わる頃にはドールハウス歴2年ってことですね。

自分の場合は配線等の仕様、門の仕様に空いている時間のほとんどを費やしました。麦球からLEDに替えたり配線仕様をソケットにしたり、コントローラーを作ったりと時間を掛けて作りこみました。

現在のところ室内の明かりは全て完了し、屋根を作成中です。今は90号(全部で110号)です。

オープンギャラリーの#009のT.N.さんの作品も見せてもらいました。自分も作っているのでわかるんですがT.N.さんの(7)の襖の絵は手描きなんですよね。自分にはとてもできません。

〈他の画像を見ることができます〉
作成日誌  http://8808.teacup.com/mekimeki55/bbs

完成したら使わなくなってリンク先がなくなることもありえます。

OG010

(1) 全体の外観

〈管理人より〉
この写真を撮影された2006年11月現在屋根の材料が未配本のため、屋根だけは未完成ということです。

OG010

(2)全体
LEDごとの色と明るさの違いはこうして写真を撮らないと分からないですね。なぜか肉眼で見るより綺麗です。

〈管理人より〉
この写真は建物の前壁(張り出し)を左右に開いたところです。写真をクリックすると少し拡大します。

(3) 3階中央の廊下部分
各階ともこの廊下部分には天井灯(四角と六角)及びスポット数個がついている。床置きの小行灯は壁面のコンセントにつながっている。また背面から室内に向けて一つ明かりがついている。(以上各階共通)
その他、3階では吊り下げ提灯、柱につけた壁灯、石灯籠の明かり、トイレの明かりなどがついている。

OG010

(4) 3階廊下と左客室の入口部分
提灯の下が階段の踊り場になっている。吊り下げ提灯だけはひも状のものにぶら下がっている感じ。風で揺れるので扱いが難しい。
縦向きの壁灯は一回り小さく薄くすることにした。青白いフラットレンズのLEDを使用したが、カバー全体に明かりが満遍なく当たるようにするのはかなり難しい。ただし縦方向に置いた場合は明るい部分と暗い部分があるのがかえって雰囲気があったりする。

OG010

(5)3階左客室内部
天井には3個のスポットと1個の白色LED(セピア色?)をつけた。
囲炉裏と七輪も改造して明かりをつけた。囲炉裏は電球色LEDに赤キャップ。七輪は橙色LEDを使用。

OG010
OG010

(6)2階中央の廊下部分
天井灯、スポット、小行灯などの他に、左手客室入口の明かり(植え込みの奥)、階段の踊り場、電話室に明かりがついている。

OG010

(7)2階左の客室内部
火鉢(黄色LED)、TV(紫色LED)。鯛のメタリック部分が反射してその分写真が暗くなってしまった。

(8)3階左客室の張り出し部分
5ミリの白色LEDを使用。

OG010

(9)3階右の客室内部
鍋(橙色LED)、TV(緑色LED+黄キャップ))。
特筆すべきは、床の間右手のスペース。ここは照明がなく、暗くなってしまうので、明るさを補うためにメタリック色や蛍光色を使った。

OG010
OG010

(10)2階右の客室内部
室内用小行灯(青白LED)、TV(青色LED+黄キャップ)。このTVの色は自分のお気に入り。
照明は電球色と白色と明るさでコントラストになるようになっているけど、部屋の中の色調は同系色を集めて飾った。
この部屋で休みたいです。

OG010

(11) 2階右の客室張り出し
5ミリの電球色LEDを使用。

(12) 門(外門及び内門)
左手に見える大きい方がキット付属の本来の門。両側に2個の提灯と中央に丸いグローブ灯。並列にして増設できるようにし、なおかつスイッチをつけた。旅館本体とは、6.5ミリピッチのドールハウス用プラグで接続している。
右手の旅館本体に付いているのは後で作った内門で、細長い提灯2個と中央の明かり1個。こちらは3個を直列につないだ。
外門、内門とも、提灯は電球色LED、中央の明かりは白色LEDを使用している。

OG010

(13) 1階中央廊下部分
天井灯、スポット、小行灯などの他に、帳場付近の明かり(詳細は次の画像)、玄関叩きの土間行灯、階段踊り場の明かりをつけた。

OG010

(14) 1階帳場付近
火鉢の明かりは電球色LED+赤色キャップ。スノークリスタルを使って炭を表現した。
ランプは電球色LED+白色キャップを使用。
手水鉢の明かりは白色LED+青色キャップ。水は樹脂粘土と透明収縮ゴムとプラ板(風呂場の余り)で作った。
LED3個を直列に接続している。

OG010

(15) 1階左浴室
スポットライト3個と吊り下げボンボン、入口行灯をつけた。
浴槽内の明かりは白色LEDに青キャップをはめたもの。

OG010

(16) 1階左浴室(脱衣室)
土間行灯は室内に置くには大きすぎるように感じる。置く場所によっては気にならないけど。
横向きの壁灯は縦向きのものよりさらに細くした。満遍なく明かりが当たらないと少しかっこ悪い。自分の場合は明るい場所が中央に寄ってしまっている。

OG010

(17) 1階右調理場
スポット3個、四角天井灯、小行灯、かまど、火鉢、非常灯など。なんだかんだとやっているうちにたくさんつけてしまったところ。部屋の明るさと関係ないようなものも結構ありますね。勝手口の外にも一個ついています。

〈管理人より〉
非常灯がいいですね。勝手口の格子を照らしている外の明かりも素敵です。

OG010

(18) 同じく調理場
張り出し部分を閉めた状態でとったもの。右手柱の前に見えるのはスイカ。

OG010

(19) 同じく調理場
張り出し部分を開き、上の写真と同じ角度から撮ったもの。
スイカも「パカッ」と開きます。作っていてすごく楽しかった。

OG010
OG010

(20)(ここから配線方法、接続方法の紹介です=管理人)

(左上)ボリュームスイッチ付きのコントローラー。4回路でアダプターと配線の間に置く。
(右上)天井灯に使用しているLED。ハンダを使わずに組み立てる使用を考えた。
(左下)天井灯の取り付けはソケット式にして、交換しやすくした。
(右下)小行灯の内部。右端に見えるのがLED。

OG010

(21) 各階への配線(画像は建物右側の外壁を下から見たところ)
ドイツのbodo社のドールハウスで使う配線システムを利用した。各階毎にスイッチをつけた。このスイッチのところで配線を分岐させ、各階の屋根裏に延びている。

OG010

(22) 天井灯の取付部分(天井側)
2.54ミリピッチの丸ピンICソケットというパーツを切り分けて使っています。
作り方は、まずICソケットを2ピン(2粒)切り分け一度ピンを抜く。→一番細い100mA用配線をはさみピンを戻す。→線をつけてから板にはめる。→最後に瞬間接着剤をハウジングと屋根板の隙間に少し使う。

【管理人より】

F.onoさんの工夫と技術は素晴らしいですね。配本当初から制作されているだけあって、照明以外の部分もずい分ていねいに作りこまれています。

LEDは消費電力が少ない、球が切れにくいなど長所も多いのですが、ドールハウスの照明用として使うには技術的に難しい問題(色調、接続方法、電圧の調整など)があります。F.onoさんはこれらの問題を独自の工夫で上手く解決されています。

しかも決して技術だけに凝るというのではなく、玄関の提灯、柱付けの壁灯など、日本旅館でよく見られる明かりが随所にあってとても楽しいものになっています。

ピンで差し込む方法や壁灯(蛍光灯)の作り方などはとても参考になりました。これからもオリジナルライトをどんどん作って見せてください。

ページトップに戻る