展示整理番号 |
OG-011 | |
---|---|---|
製作者 |
栗原 妙子(東京都) | |
作品タイトル |
大いなる夢 |
|
ジャンル |
ドールハウス | ![]() |
サイズ |
35.5x53x32.5センチ(高さx幅x奥行) |
|
スケール |
12分の1 | |
製作時期 |
2007年 |
|
展示開始 |
2007年10月 | |
その他 |
画像ごとの解説は作者ご自身によるものです。 | |
(1) 45度カットのハウスを作っていきます。
(2)ログハウス風の家なのでそれらしくするため、腰板に貼り付ける部分を45度の半分(22.5度)にカットしていきます。(撮影時は電源を抜いて撮影)その後一枚ずつ貼っていきます。
(3) 腰板の部分が貼れました。
(4) マスキングをして壁塗りの作業に入ります。住宅用の穴埋めパテを少量の水で薄めて壁塗り開始です。完全に乾いたら120番のサンドペーパーで平らにしていきます。(左官屋さんになった気分・・・。)
(5)窓の部材を着色し接着後、10mmひのき棒で床を貼っていきます。
(6)1階糸紡ぎ室天井の塗りです。ハウス内部の塗り同様、乾いたら120番のサンドペーパーでやすりがけをしました。
(7)糸紡ぎ室天井部分が仕上がりその反対側、子ども室の床を貼っていきます。
(8)入り口部分が完成しました。最初に描いたスケッチでは入り口部分に乗せる丸太は2本暗いと考えていたのですが窓とのバランスが悪いため1本追加し、結局3本になりました。
(9)次にオリジナルライトを作りました。プラスチック半円形に貝殻を装飾してみました。初めて作ったライトです。
(10)ハウスの周りを塗装しメインの照明が入りました。これから家具などを作っていきます。
(11) 紡ぎ車を作りました。実際にくるくると回ります。(でも残念ながら糸は紡げません)
吉祥寺アナンダのスタッフの方に手取り足取り教えていただき四苦八苦しながら覚えた紡ぎ車です。きれいなフォルムですね。
昔の人はこの紡ぎ車を使って紡いだ糸を使って何を織っていたのでしょうね。
車輪の部分を回したくても、仕組みが分からず何度か東京小金井市の繊維博物館に足を運びました。
(12) クッキングストーブは市販のものに色を塗り替えて、レンジトップ面には水干絵の具を施しました。水干絵の具を使用する方法はインターナショナルミニチュアショーで芳賀一洋先生に教えて頂きました。
(13) 慎ましい生活の中にも楽しいこともあります。明日の日曜日の礼拝のあとにはピクニックが待っています。
ケーキやパンを焼いて準備が整いました。でもその前に味見?
(14)
(15) 糸紡ぎ室。紡いだ糸は紡ぎ車の横に置かれているニディー・ノディーという糸巻き機にいったん巻きつけます。
その後水につけてよく絞り、吊るしておきます。染めたり織ったりするまでこうして保管しておきます。
(16) 45度の角度を利用して作業机を作りました。こんなガッチリとした机がほしいなぁと思いながら作りました。
(17) 子ども室ベッドです。家具はクッキングストーブを除き、すべて作りました。
(18) カップボードです。
(19) 全体完成です。
食器、食品、ベッドカバー、子供のおもちゃ等小物類はインターナショナルミニチュアショーで購入しました。
● 体験学習
吉祥寺アナンダ、成田ゆめ牧場バター作り教室
● 参考資料
東京農工業大学繊維博物館
パイオニア・ウーマン(講談社学術文庫)
ドールハウスを習う(文化出版局)
ドールハウスのミニチュア小物家具の本(日本ヴォーグ社)
開拓時代の生活図鑑(あすなろ書房)
【管理人より】
栗原さんは開拓時代のアメリカの生活に関心がおありだということですが、そのお言葉通りアーリーアメリカンの雰囲気がいっぱいに漂う作品です。
その時代の生活用具について資料を調べたり、作品のイメージスケッチを描いたりされるなど、製作前の準備もきっちりされているようです。これだと時間はかかるでしょうが、納得のいく作品ができますね。
家具もほとんど手作りということで驚きました。とても精巧に作られていて、技術の高さがうかがえます。恐らくこの作品にしてもこれだけで完成終了ということではなく、今後様々な生活用具を増やしていくご予定なのだろうと思います。
開拓時代だけに限らず、いろいろな時代の生活様式をしのばせるような「なつかしい」ドールハウスをこれからも作り続けていただきたいと思います。
【作品の紹介(by 製作者)】
人々が豊かな生活を得るために広い大草原を開墾し移り住んだ開拓移民の生活を作品にしました。
吉祥寺アナンダ(http://www.ananda.jp/)のスタッフの皆様には大変お世話になりました。この場をお借りしまして御礼申し上げます。